■肝臓の代謝機能について
人間の体は食べ物から吸い取った栄養分をそのままでは有効活用できません。
膵液や胆汁からサポートをうけ、栄養分を分子分解する必要があります。
そして体が有効活用できるようにそれらを組み合わせ構成することで、私たちのエネルギー源として利用可能になります。
このように栄養分を作り出す機能を担っているのが肝臓です。
この機能を代謝機能と呼んでいます。また、肝臓はビタミンといった栄養分を蓄え、活性化するという働きも行います。
ビタミンAやD等は、そのままでは十分な働きを行うこと出来ませんが、肝臓で活性化を行われ補酵素として働くようになります。
■肝臓の排泄機能について
肝臓は胆汁を作り出し胆管から胆のうへ送っています。
胆汁は1日約550〜1200mlの量が肝臓で作り出されていますが、含まれる成分の殆どは水であり、
そのわずかな成分が固形成分になります。
胆汁は脂肪分の消化及び吸収には必要不可欠なものであり、さらにビタミンA、E、Dなどの吸収も行うために必要です。
■肝臓の解毒機能について
体に良くない毒性の物質や薬などは肝臓で水溶性に変化させ、尿や胆汁内に排泄されます。
このように肝臓で毒を中和し体全体に回る前に防いでいます。
■肝臓と血管系のしくみについて
肝臓には、門脈と冠動脈の2本の血管で血液が送られています。
肝臓はこの2本の血液の中に含まれる成分を代謝、排泄、解毒といった大切な働きを行い
体のあらゆる病気を未然に防止しています。
肝臓でこのような働きが行われた血液は、肝静脈を経過し、下大静脈に入り心臓へ送られていきます。
●肝臓の仕組みについて●
肝臓の組織標本を顕微鏡で確認すると中心静脈の周りを肝細胞が広がるように並び、
その周囲にグリソン鞘という部分が配置されており多角柱状の組織を構成しているように見えます。
これが、代謝、排泄、解毒といった機能を果たしている肝臓1つの単位であり、肝小葉と呼びます。
肝小葉の大きさは直径が約1mm、長さが約1.5〜2mmになります。これらが集合して肝臓が作られています。
■肝臓肝細胞のしくみ
肝臓肝細胞の大きさは直径が約30ミクロン、小さいものでは20ミクロンとなります。
その小さな細胞の中には1〜2個の核があります。
核の他の細胞質には食べ物の成分を酸化し細胞のエネルギーを作るミトコンドリア、
蛋白質の合成をする祖面小胞体、蛋白質以外のさまざまな代謝を行う活面小胞体、などさまざまあります。
●肝臓の主な病気について●
・国内でもっとも多い肝臓の病気は肝炎ウィルスが原因となる感染症の病気です。
ウィルス肝炎という言葉はときどきテレビでも聞くことがあると思います。
ウィルス肝炎には種類があり、A型、B型、C型、非A型B型肝炎の4つとなります。
・肝臓の他の病気には、飲み過ぎにより肝臓に異常が出てしまう肝障害、毒物で肝臓に異常が出てしまう中毒性肝障害、
薬で肝臓に異常が出てしまう薬剤制肝障害なども比較的多いとされている肝臓の病気です。
・肝炎が6ヶ月以上継続して症状が見られることを慢性肝炎と呼び、
線維が伸びてしまい結節状になった肝細胞を取り囲み、肝臓の構造が全然違うものとなってしまうことを肝硬変と呼びます。
●肝臓がんについて●
肝臓に現れるがんには肝臓自ら発症する原発性肝臓がんと
他部位に存在するガン細胞が肝臓に転移する転移性肝臓がんの2種類があります。
原発性肝臓がんは肝硬変に合併して起きる場合が多いです。
■肝臓がんの症状
原発性肝臓がんの主な症状には、痩せる、腹部が張る、お腹が痛くなる、肝臓が腫れてくるなどがあります。
しかし、症状がでてこないことも少なくありません。
国内で肝臓がんにかかる方は肝硬変から引き続き発生する患者が多いので、
肝硬変の方や慢性肝炎の方は一定の期間で検査することを忘れないことが大切です。
■肝臓がんの治療
原発性肝臓がんは手術で発生部位を切除してしまうのがもっともよい治療法となりますが、
肝硬変を患っている場合が多いため、手術が困難なことも少なくありません。
学会で肝臓移植の発表が行われてからは近年、肝臓移植による治療が注目されつつあります。
まだクリアすべき課題は残っていますが、有効な治療法のひとつとして捉えられています。
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